瀬戸内の知られざる日常を探して。
福山からクルマで1時間。しまなみ海道のほぼ中央に位置する「大三島」へ。 広い空に山、綺麗な海、柑橘(かんきつ)畑が広がる、深呼吸したくなる瀬戸内の島です。 樹齢3000年の大きな木や、移住者が営むカフェやゲストハウスもあると聞いて、遊びに行ってみました。
写真=和田愛 文=前原尚美
3000年生き続ける木の先に
大山祇(おおやまづみ)神社や道の駅「しまなみの駅御島」から歩いて5分の山の中にある、樹齢3000年のくすの木「生樹の御門(いききのごもん)」。木の根でできた門をくぐると、その先に小さな奥の院が佇んでいます。中には「阿弥陀如来三尊像」。地域の人々の手によって、大切に管理されています。
奥の院
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦
スパイスから手作りするカレー
伊東建築塾のメンバーと地域の人々の手によってリノベーションされた元法務局の建物内で食べる「大三島みんなの家」の「シミールカレー」(800円)。スパイスから作るルーは、体にじんわり染みるやさしい味わい。地元産の無農薬野菜中心の、季節のお惣菜も付いています。
大三島みんなの家
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦5562
TEL:0897-72-9308
営業時間:11:00~16:00
定休日:月曜日
塩をかけて食べるソフトクリーム
一味違う「塩ソフトクリーム」(300円)。その場でかける大粒の塩は甘さを引き立て、塩のつぶつぶ食感もおいしさの秘密。工場では、輸入天日海塩を日本の海水に溶かし、伯方の塩ができるまでを無料で見学できるほか、売店でお土産の購入もできます。
伯方の塩 大三島工場
住所:愛媛県今治市大三島町台32
TEL:0897-82-0660
営業時間:9:00~16:00(工場見学受付は15:30まで)
休業日:年末年始(12/28~1/7)、盆(8/13~8/17)、地方祭(2018年は9/29、9/30)
現代日本画の美術館
1986年に開館した現代日本画の「大三島美術館」。島内外の子供を対象としたワークショップや、アーティストとコラボレーションした展示など、アートを身近に感じられる取り組みを行っています。広い庭を散歩するのもオススメ。
大三島美術館
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦9099-1
TEL:0897-82-1234
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
年末(12/27~12/31)
みかん丸ごとケーキ
地元の老夫婦が、自家製の無農薬みかんを使って焼き上げる「みかん丸ごとケーキ」(300円)。果汁から皮まで、みかんをたっぷり贅沢に味わえます。当日焼くため、お店に並ぶのは午後から。1日30個限定で、土日のみ販売。
道の駅 しまなみの駅御島
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦3260
TEL:0897-82-0002
営業時間:8:30~17:00
定休日:年中無休
焙煎したてのドリップコーヒー
コーヒー店を開くため、東京から移住してきたオーナー夫婦。喫茶スペースでは、焙煎したばかりのコーヒー豆を使って、1杯づつ丁寧にドリップ。炒りたてコーヒーのおいしさやドリップの楽しさを知って、遠方からやって来るリピーターも。
オミシマコーヒー焙煎所
住所:愛媛県今治市上浦町瀬戸6054
TEL:0897-87-3655
営業時間:11:00~17:00
定休日:火、水、金
古民家をリノベーションした宿
WEBプログラマーとWEBデザイナーの夫婦が営むのは、ガラス戸など、もともとの設えを残しつつ古民家をリノベーションした一棟貨しの宿。食事も布団の上げ下げもセルフ。ワークスペースが充実し、暮らすように泊まることができる。
OMISHIMA SPACE(オオミシマスペース)
住所: 愛媛県今治市上浦町甘崎 1538
TEL:0897-72-8825
左から「ブロンドエール」(ハーフサイズ500円)、「セッションウィート」(ハーフサイズ500円)、「ダブルシトラスIPA」(ハーフサイズ550円)。
島生まれの柑橘クラフトビール
大三島に移住してきた高橋さん夫婦が営む、2018年5月にオープンしたブリュワリー(ビール醸造所)。3〜4種類のビールが店舗脇のタンクで醸造されており、大三島の柑橘類を漬け込んだビールも。香りや風味を楽しんで。
大三島ブリュワリー
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦5589
TEL:0897-72-9248
営業時間:13:00~17:00、
18:00~22:00(21:30ラストオーダー)
定休日:水曜日
夕陽に染まる瀬戸内海を眺めて
島の西側に位置する台(うてな)海水浴場。日没時には、遠浅の海が真っ赤に染まって、隣の島のシルエットがくっきり。旅の終わりに。
台海水浴場
住所:愛媛県今治市大三島町台