高橋昌之/TENNIS ch.249

  1. ヒトモノ

営業時間がないテニスショップ。

たかはしまさゆき/1979年生まれ。福山市出身。テニスショップ「TENNIS ch.249」オーナー。高校時代にテニスを始める。大学卒業後は信用金庫に就職。2006年からテニス指導者としての生活をスタートする。

沖野上町の道路沿いに2017年にオープンしたテニスショップ「TENNIS ch.249(テニスチャンネル二ヨンキュー)」。店内の半分に販売用のテニスグッズが並び、もう半分に大きなソファやテーブル、テレビが設置されています。奥にはカウンターとエスプレッソマシーン。そして、大きなガット張り機があります。
 ウェブサイトも宣伝広告もなく、何も情報がないこのショップ。
 「もともと自宅でガット張りの仕事もしていたんですが、なかなかはかどらなくて。縁あってこの場所と出会えたんで、作業場を兼ねてショップを作ってみました」
 そう説明してくれる、オーナーの高橋昌之さんに話を聞いてみました。

ーーショップの運営以外に、テニスコーチをされていますよね。
高橋:「テニス王国」というスクールで、今年で10年目になります。スクール生は現在100名ほど。4歳から60代までの方が在籍しています。そのうち80名ほどが高校生以下です。ウェブサイトも何もないので、ほぼ100%が紹介で入会してくださっています。

ーー県の代表に選ばれるなど勝負強い子供たちも多いスクールだと聞きました。他のスクールとの違いは何でしょうか?
高橋:「あ、この子は今伸びるな」というタイミングを見逃さないように気をつけています。あとは、みんなのモチベーションを上げること。たとえば、「大会で上位入賞すると〇〇ポイント」とか、テニス王国独自のポイントをつけたりして。年間1位に輝いた子には、シューズやラケットなどをプレゼントすることもあります。見える数字で評価される方がわかりやすいみたいですね。「テニス王国ランキング1位を目指す!」という目標を立てている子もいます。

ーー高橋さんはいつからテニスを?
高橋:高校からです。なんとなく始めたんですが、やってみるとおもしろくて。大学まで一生懸命やりました。一度信用金庫に就職したんですが、休暇中にアメリカに見に行った国際大会の決勝戦で、会場の雰囲気やスター選手たち、すべてに圧倒されました。それからテニスを仕事にしたいと思うようになって、コーチの勉強をした後、テニス王国をオープンしました。ウィンブルドンなどの大きな大会が開催される時には、このショップにスクール生を呼んでみんなで観戦しています。

ーー今後の夢はありますか?
高橋:みんなが楽しく試合したり観戦したりできるコートを作りたいですね。審判もつけて、ボールボーイもいて。そんな環境でプレーする機会って、なかなかないですから。福山で強く育って市外に出て行った選手にも、戻ってきて試合をしてもらいたい。福山に集まって欲しいです。コートのそばには子供専用の席を用意して、間近で試合を見せてあげたい。時には音楽をかけながらプレーしたり、食事できるスペースもあって。テニスをよく知らない人も楽しめる施設があったら、いいですよね。

 取材を始める直前、自転車で乗りつけ店の扉を開けた、ひとりの男子高校生がいました。「お願いします」とラケットを差し出した後、高橋さんと次の練習の打ち合わせをし、店を出ていきました。
 「彼はスクール生で、2週間に1回、ガットを張り替えにくるんですよ」
 髙橋さんのお店には、決まった営業時間はありません。コーチをしているときは店を閉め、時間があるときは深夜遅くまでお店にいることも。
 「タイミングが合えば、ガットの張替えはすぐにできますよ。1本15分程度で終わるんで、ソファでコーヒーを飲みながら待っててもらえれば」
 手際よくマシンとガットを操り、あっという間に作業を終えた高橋さん。仕上がったラケットは「テニス王国」とロゴが入った袋に、丁寧に納められていました。

TENNIS ch.249
国際大会でも使用されるメーカー、バボラ社のガット張り機を使用し、プレイヤーの好みの張り感で仕上げてくれる。ガット張り替え料金1000円(材消費別途)
住所:広島県福山市沖野上町4-18-19 1F
TEL:084-999-0249
営業時間:随時問い合わせ下さい
定休日:不定休

前原 尚美

まえはらなおみ/ALGORHYTHM

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